2024年7月21日(日)、阿智セブンサミットの一つである南沢山と、その先にある横川山に登ってきました。阿智村は星空で有名ですが、実は自然豊かな山々が点在しており、四季折々の風景が楽しめる登山コースがたくさんあります。今回挑戦した南沢山から横川山は、比較的標高が高く人気のスポットです。しかし、今回の登山は思っていたよりも過酷でした。
南沢山:標高1,564m。阿智セブンサミットの一座。冬になると、笹と霧氷による幻想的な景色や、樹氷のスノーモンスターが見られる。
横川山:標高:1,620m。山頂は笹原が広がり展望が良い。
南沢山・横川山(湯舟沢山) / よっさんさんの横川山・南沢山(長野県)の活動データ | YAMAP / ヤマップ
せいなの森キャンプ場からスタート
登山の起点となったのはせいなの森キャンプ場。このキャンプ場から南沢山へ向かうコースは、登山初心者でも楽しめる比較的整備された道ですが、この日は気温が高く、登り始めてすぐに汗が噴き出しました。予想していたよりも序盤の登りがきつく、汗だくになりながらもペースを落とさないように歩き続けました。
登山ではよくあることですが、「最初のうちの急登は一番辛い」とよく言われます。今回もその例に漏れず、序盤の急な登りが足にこたえ、息が上がる瞬間が何度もありました。特に気温が高かったため、体力の消耗が激しく、思った以上に体力を奪われました。
長い樹林帯の道のり
急な登りを超えた後も、長い樹林帯の道のりが待っていました。ここからが精神的にも厳しい部分です。周囲は木々に囲まれ、視界が開けることがほとんどありません。山頂がどれくらい先にあるのかもわからない状態で歩き続けるのは、時に心が折れそうになる瞬間もあります。
しかし、そんな中でも時折吹く涼しい風が心地よく、リフレッシュさせてくれました。樹林帯の中では、太陽の光が直接当たらないため、気温は幾分涼しく感じられます。それでも湿度が高く、歩き続けると再び汗が流れてきます。
登山は、ただ体力を使うだけではなく、自然と向き合いながら自分自身との戦いでもあります。この時も「もう少し、もう少し」と自分に言い聞かせながら、一歩一歩登り続けました。
南沢山の山頂へ
ようやくの思いで南沢山の山頂に到着しました。しかし、ここでの眺望はあまり期待できないとのことでしたが、実際に山頂に着いた時は、その通りで、笹に囲まれた山頂からはほとんど景色を望むことができませんでした。
それでも、ここまで歩いてきた達成感と、何よりもようやくたどり着いた山頂という安堵感が心を満たしてくれました。山頂では少し休憩を取り、次の目的地である横川山への準備を整えました。
横川山への稜線歩き
南沢山から横川山へ向かう道は、比較的歩きやすいと聞いていましたが、実際に歩いてみると意外と厳しいものでした。まず、南沢山から横川山へ向かう途中、一旦下りがあります。そして、その後にはまたきつい登り返しが待っていました。体力を消耗している状態での登り返しは、思った以上に体にこたえます。
しかし、稜線に出ると一気に視界が開け、目の前に広がる素晴らしい山の景色が広がりました。これまでの辛さが一気に吹き飛ぶような開放感と美しさでした。稜線歩きは、登山の中でも特に気持ちが良い瞬間で、周囲の山々を眺めながら歩くことで心も体もリフレッシュできました。
この稜線上では、天気が良ければ南アルプスや中央アルプス、御嶽山まで見渡せる絶景が広がります。今回は少し雲が出ていたものの、それでも遠くに連なる山々の姿が確認でき、自然の雄大さを感じることができました。
横川山の山頂と休憩
そして、ようやく横川山の山頂に到着。ここではしっかりとした眺望が楽しめます。南沢山とは違い、山頂からの景色が広がっているため、登り切った達成感をさらに感じることができました。天候も穏やかで、しばし山頂で景色を楽しみながら休憩を取りました。
休憩中、ふと周囲を見渡すと、稜線を歩いてきた道が遠くに見え、今まで歩いてきた距離や、登ってきた高さを改めて実感しました。自分の足でここまで登ってきたんだと思うと、不思議と疲れも心地良く感じられます。
横川山の山頂では、軽い昼食を取りながら、自然の中でゆっくりと時間を過ごしました。山頂でのこの静かなひとときは、登山の一番の楽しみとも言えるかもしれません。
下山と振り返り
横川山でしっかりと休憩を取った後、下山に入りました。下山は登りと違って体力的には楽ですが、それでも足への負担は大きく、慎重に歩く必要があります。特に今回のコースでは、途中に急な下りや滑りやすい箇所もあったため、注意深く足元を確認しながら下っていきました。
下山途中でも、時折視界が開け、山の景色を楽しむことができました。登りとはまた違った角度から見る山々の風景は、帰り道でも楽しませてくれます。登山の帰り道は、行きとは違う景色や風景を感じながら歩くのが楽しい瞬間です。
こうして、無事に下山を終え、せいなの森キャンプ場へ戻りました。今回の登山は、思ったよりも体力を消耗する厳しいものとなりましたが、その分だけ達成感も大きく、充実した一日となりました。
終わりに
阿智セブンサミットの南沢山とその先の横川山への登山は、思っていた以上に体力を使うコースでしたが、その分、素晴らしい景色や自然の中でのリフレッシュ感を味わうことができました。特に稜線上の眺望は、登山の疲れを忘れさせてくれるほどの美しさで、登る価値がある山だと感じました。
これからも、阿智セブンサミットの他の山々にも挑戦してみたいと思います。次回はどの山に挑戦しようかと考えるだけで、また新しい冒険が楽しみになってきます。
阿智セブンサミット
恵那山、富士見台高原、南沢山、網掛山、大川入山、蛇垰山、高鳥屋山の7座です。